白堊の孤独の中。
澄み渡る碧い空と海。
無音な景色が広がっている。
僕は透き通って、誰の目にも透き通って。
手を伸ばしても素通りしていく小鳥たち。
涙さえも。
涙さえ、僕の空洞を落ちていく。
白堊の床にわずか滲んだ痕だけが、
わずかに僕でした。
朝霧に問う
産まれてきたことを問う
この体に産まれてきたことを問う
どうしてあの愛じゃなきゃいけないの
夜を知ったときから
もう容易く傷付くことはない
闇夜は答える
どうしてあの愛でなければいけないの
陽は切情に僕を殺す
屍を優しく吐き出して
醜い僕を優しく晒していく