2018/10/06

眩暈


喧騒がざらついて
削られていく僕を
壊れていく僕を
ゴミ屑の僕を


時は忘れ


証明すらなく


産まれてきた愚かさを
都会の片隅で噛む




冷たい風が
滅びゆく僕を撫で
小さな螺旋を産む

2018/10/01

珈琲

 

 

  掛け違えた釦


   切れる糸の音



見失うのは一瞬だった

あの釦じゃないとだめなのに


放ったままのシャツに

もう移り香はなく


またこうして

独りの朝を迎えてる