ーW H E N T H E S U N S L E E P Sー 唾 棄【字体安置室】
ふつうに感情を試されたかった。
リトマス試験紙の青と赤、どちらにも判定しない液体飲んで、
どちらともない味が喉の奥を通り過ぎて、僕は粉々に砕け散った。
分裂した僕の断片は、どこにも属せず。
かけらを拾い集めて、僕は僕だ。そう胸を張って生きることはとうに諦めた。
僕は僕だ。だけど、どこにも僕はいない。
誰にも。