
結末がどこにあるのか探しに行った。
人ゴミを掻き分けても
粗大ゴミを荒らしても見つからない。
カラスの足元に新品の漫画があった。
俺はカラスをはねのけ、それを手にした。
冒頭から主人公が死んでいた。
背景がやけにスカスカしている構図だった。
十分な余白は静寂過ぎた。
カラスがギャーッと鳴いた。
俺は、余白の中に、俺という線を模った。
俺の足元に、主人公の死体があった。
カラスが生ゴミの袋を突いた。
自堕落な穴の向こうは喧騒過ぎた。
喧騒の中に新品の消しゴムが見えた。
俺はカラスをはねのけ、それを手にして、主人公を模る線を消した。
消しゴムのカスをゴミに捨てて、俺は次のページへと進んだ。
カラスがギャーッと鳴いた。
余白の中の俺という線が消失していく---ーー
何度目かのアラーム音を止める。
ダルい頭と体を起こすと、ゴミ出しというエピソード2が待っていた。
