ーW H E N T H E S U N S L E E P Sー 唾 棄【字体安置室】
空を踏みにじった
跳ねた水しぶきに
君の影が映ったような気がして
僕の湿気た感情が
少しだけマシに近づいた
暗闇を裂いた傷は
誰の心にも咲かず
何も照らせず
僕は消えゆくだけ。
雪
少しだけ心を委ねる
僕の心と温度がきっと似通っている
ねえ
雪になったらすべてを覆い隠せるかな
なにもかも閉じ込めてしまえるかな
その下にどんな冤罪があろうとも
僕は優しいニンゲンじゃないし、悪(アク)というわけでもないけど、花を咲かせるには及ばないほどの灰㌨ダ。噛んだらザリザリいうぐらいには悪なのだ。吐き出した唾の中で、あなたを憐れむぐらいには優しいのかもしれない。
蟠る底を、囀り。視界に歪め。不協和音を漏らし。そうして誤魔化している。
絶望を与えるには足りなすぎて。咲かない花を踏み躙る。無き声で叫ぶ。届かぬ思いを吐露する。
そうして僕は影に暗んでやがて消滅する。