2021/01/22

日千切れて影暗む


僕は優しいニンゲンじゃないし、悪(アク)というわけでもないけど、花を咲かせるには及ばないほどの灰㌨ダ。噛んだらザリザリいうぐらいには悪なのだ。吐き出した唾の中で、あなたを憐れむぐらいには優しいのかもしれない。

蟠る底を、囀り。視界に歪め。不協和音を漏らし。そうして誤魔化している。

絶望を与えるには足りなすぎて。咲かない花を踏み躙る。無き声で叫ぶ。届かぬ思いを吐露する。

そうして僕は影に暗んでやがて消滅する。

2021/01/19

虚殺非事


黒い影は夜に葬られ。
この腐敗しきった脳の中身を削いで、文字の一つ一つに象ることが出来たらそれでいい。誰の目に染みなくても、誰かの心に映らなくても、通り過ぎられるだけのカタマリだったとしても。踏み潰されたとしても。やがて跡形も無く消滅したとしても。