2022/02/14

擂り損ね(胡麻)



今すぐ
粉々になりたい。



誰かの靴底に付着して

アスファルトの片隅で土と交わり
蜘蛛の糸に絡み虫の捕食を見つめ
海の底でプランクトンの下敷きに




分身は
散り散りになる。
散り散りになる。
散り散りになる。

もう二度と生まれ変わらないように。





それなのに私は
壊れかけのまま
ここにいる。


痛みは常に私を狂わせている。
効かない鎮痛剤で誤魔化しながら
ここに。



2022/02/03

g  e a r


壊せるのなら
飲み込む
全て無かったことに出来るのなら
今すぐ
痕跡さえ
引き裂けばいい
記憶の温度は
壊して
滲む
悪者?
アメジストの破片を
今でも
黒が模られる夜へ