2012/06/13

『A-to-Z』


過去がなんだっていうんだ?
記憶には確証がないだろう?
君が僕に付けた傷はもうとっくに塞いでいる。
こんなの、傷跡のひとつにすぎなくて、君の勲章なんかじゃない。
もうその言葉には従わない。
喉に刺したナイフを取り出して、その支配欲を切り刻んでやる。
僕と君を繋ぐ鎖を引き千切り、声の出ない声で、君の名前を叫ぶんだ。