2012/07/11

警戒芯


澄んだ空の下
黒い穴を覗き込んだ

闇黒な世界が手招きしている



僕は聞いた
「そこはどんな窮屈さなの?
 どんな警戒心で罵るの?」


暗黒が答えた
「そこはどんな窮屈さだい?
 どんな警戒心で罵られるの?」





空はとっくに蒼さを失っていた
僕はまた歩き出した

目の前に冥い穴があった


濁った空の下
黒い穴を覗き込んだ


それは僕の心の芯に宿る穴だった




蓋を探しに。
どこにも見つからない蓋を…。