2013/01/08

薄情な断片


記憶の中に落ちた花びらを噛む。
紅色の甘い汁が花びらの断片を縁取った。
1ミリにも満たないこの切れ端を写し取る。
時の隙間に閉じ込める作業を繰り返し、
そうだな、いつかブログに開放すれば、
僕は、僕を疑うことができるのかもしれない。

僕は僕ではない。

本当の僕は違うんだ。

レンズの向こうの世界はリアルで、
それを切り取り閉じ込めることで、
あらためて僕のテリトリーとなる。

疑うことのない現実が、レンズ越しの僕を軽蔑している。

それとも。
飲み込んだ一片だけが真実なのかもしれない。