2017/05/13


嘔吐という名の敵が僕を狂わす。何度でも。
吐きながら逝くことを考えて幻滅する。
生まれてきたくはなかった。
生まれ変わりたくはない。
それだけを願う。
ただ痛みなく、おだやかに過ごしたいだけなのに。
嘔吐という名の敵が僕を殺すんだ。何度でも。
暗闇の片隅で時間だけが無情に過ぎていく。
ひたすら黒を眺めて呼吸を繰り返しているだけ。

2017/05/02

白い底


朝霧が悲しいほどに白かった
タバコの煙がどこをくぐっていったのかもわからないほどそれは
行方を閉ざしていた

朝霧は悲しみを濃くさせた
足元から深渕が広がってどこまで続くのかわからないほどそれは
底まで・・・
底まで・・・

白い重なりは沈む
僕の悲しみも沈む
其処まで