2018/07/13

冷たい色

視界に収まりきれないほどの空を眺めていたら、
雲はどうやらリアルではないような気がしてきた。
だとしたら僕の背中にある羽はリアルなのかもしれない。
今ならゆける、




羽を広げて堕ちてゆく。

あの冷たいアスファルトに向かって。




叩きつけられた脳から僕の思考が飛び散った。
割れた眼球で見えたのは嘲け笑うあなただった。
街は現実に溢れていた。

鮮やかな景色を閉じる。