2025/03/25

灰になるまで


誰も要らない
何も要らない

拒絶を歩み続けた人生の終わり、

遠退く音の中で
赤だけが唯一、華やいでいた───

赤だけが私を情熱的に燃やし尽くしてくれるのだ

2025/03/08

歪んだ境界線


歪んだ境界線の縁で

歪んだ世界を見てる

水玉模様の景色が

視界をはじいて

ただのきれいな町がそこにある


ただのきれいな町に酔いしれて

ぼくのきたない内側に

斜め模様の光射す


2025/03/06

雪の死


暗い淵で夜に触れ
一瞬でも
冷たさを刺すことができたなら

鏡面に夜が揺れ
永遠に
傷を残すことができるなら

まやかしでも幸せだったと
ささめき消ゆ