2012/09/14

トイレ・ストーリー


ヤツは便器の裏側覗き込んで疑問を投げかけた。
 果たしてそこは安息の地なのかどうか


サンは言った。
 そんなものどこにもない
 だがそこは安全だから隠れていろ


ポールは答えた。
 あるさ
 流れ続けていればきっと
 


僕はレバーを押して渦に巻き込まれていくヤツを見届けた。
なんどでも僕はヤツを吐き出して、感動のシーンでもないのに泣いている。
見飽きたストーリーに蓋を捧げたい。