ーW H E N T H E S U N S L E E P Sー 唾 棄【字体安置室】
と、カーテンが開けられる。
俺も一緒に外を鑑賞する。
ベランダの手すりにしがみつく水滴が、陽射しを受けて、きらきらと輝いた。
街路樹はすっかり秋色を纏っている。木陰からこちらを覗いているメガネも秋の色を装っていた。
葉が一枚、舞い落ちていく。
ゆっくりと近づく冷色の気配。
と、カーテンは閉められた。
陽当たりの悪い部屋には、最早意味の無い、単なる目隠しのための布切れでしかない。
毎朝、天候を確認するときだけ、レールを行き来する。
俺もそっと空を垣間見る。
弱さはすぐに忍び寄る
私にピタリと当てはまるようにして
壊れるのは容易く
脆さは常に背中合わせ