ーW H E N T H E S U N S L E E P Sー 唾 棄【字体安置室】
孤独に生きると決めたときから過去を捨てたはず
体の中のどこを切り取ったら考えずに済むのだろう
どこを剥ぎ取ったら痛みは消え失せるのだろう
記憶の被疑者は未だ容易く僕を支配し僕を嘲け笑う
闇ガ 全テヲ吸収スル
あの光も僕自身も欲しいものではなかった
闇ヲ 切リ撮ルガイイ
僕の望むものにはなれなかった
(君の望み通りにはなれなかった)
冷たい僕を蔑んでほしい
霧の向こうに見える一筋の光を頼りに
組み立てた翅の粒がつぶれる、
誰にも触れられもせずに。
偽の私が逝く
振り返った後に残る頼りない筆跡
紡いだ言葉が消滅していく
偽でしかない
偽者でしかなかった
霧はどこまで続いている?
あの光は蜃気楼だとわかっていても。
それでも飛びたかったんだ。