2023/12/27

夕さりのオイル


どんなに鮮やかな色を魅せようとも
影は滲みていく
使い古しのエンジンこぼしたみたいに



なんの感情も無く
私はこの町を発つのだ


胎児のころと同じ
なんの感情も無く子宮の壁を見つめ
ただ通り過ぎるだけ


どんな人生を新しい町で歩もうとも
時はオイルのように迫り
劣化した私を回収するのだろう