ーW H E N T H E S U N S L E E P Sー 唾 棄【字体安置室】
昆虫みたいに誘われて
迷い込んだヒカリのセカイは
僕に影を落とすのでした
僕はそれを踏み潰して
再びマクラなヨルへと帰すのでした
僕は僕を。
僕自身で。
現実に囚われた鏡の向こうは
虚飾のカオが笑ってる
私のカオは醜くも解放に満ち溢れている
猜疑心が色を失くしたけれど
怖くはない
ただ真闇木に咲ク花に
赤を探してあげよう
君の唇に似た強くて冴えた赤を
花散る頃
またひとりになってしまうけれど
寂しくはない
壊れた虹から色が零れ、
割れた陽から光が消え、
僕という殻が滅びていく。
僕は、忘れるのだろう。
生きたことを。
散る花の匂いすら。
君を愛したことも。
不覚にも。
深く、
迷う。
もう二度と抜け出せることはない。
どこにいても。
何をしていても。
忘れることはないのだ。
面影は尊く、
揺れる花にも重なるほどに。
上も下もなイ
同じニンゲンなのに
なにが違うトいうの
アるのは頭の中デ蠢く蟲
バンズに挟ンで
あなタに差し上げまシょう
鏡と鏡と鏡の底に
言葉が墜落した
分解字体が物語を綴る
苦しさは古くなり
悲しみは心だけになっていた
私の目は匂いを嗅いで
私の手が空を仰いでる
私の心が私を棄てた