2022/12/08

EN


世界を点で埋め尽くす.

すべてに終止符を.

2022/12/04

Ki!!Me!!!

ニンゲンやめました。

冷やしニンゲン始めました。

好きな具材だけのせて生きていく。

2022/11/15

幻灯


光は平等には届かず

僕の影を黒く塗るばかり

未来は不公平に嗤いながら

薄日を洩らしてる


僕は黙然と

残る惰性を踏む

影が重なるまで



2022/11/05

不断

必要なものほど壊れ無くなっていく

脆さは常に孕んでいる


必要でない私は

図々しく

珈琲の残る舌で

哀しみの句をなぞる

2022/10/22

時花摘


散りゆく

霖を惜しむように


この世に相応しくないのはわかっていた

咲きたくはなかった


今散りゆく

漣を愛しむように

2022/10/12

Z A R A M E


無意味な言葉を唾棄した

止まない耳鳴りが頭ん中でうたってる

傷跡がいつまでも僕を責めて

視界をザラつかせる


引き裂いた花には香りすらなく

君の残像すら

どこにも見つけることができない

2022/09/29

【嘔 吐 吐 書】


   ちぎれた音を聴いた
   何もかも吐き続けて
   大切なものまでをも
   奪われていくような

   胃液の底に沈むのは
   ちぎれた音、でした


   葡萄を摘んだときの
   音にも似たかすかな
   悲鳴が聴こえました


   咀嚼した実はやがて
   空になった私の中に
   束の間の幸を与えて
   生にしがみつく私の
   しぶとさを褒め称え

   まだ生きている事の
   過ちを嘆くのでした

2022/09/17

幻想は赤の中で


いつかふたりで行きたかった

約束したあの場所に



もう二度と温もりを感じることはできなくて

ひとりぼっちの私だけが色のない世界で

色を持たずにここにいる



降り始めの雨が花を赤く染めて

おそろいのブレスレットを赤く濡らした

瞬く警戒音が通り過ぎる




 いつかふたりで生きることができるのなら

 その手を放すことはないだろう


幻想を雨の中に──




赤く染まりゆく鼓動は引き千切られていく。
壊せばいい。気が済むまで。涙が枯れ果てるまで。私の哀しみは歌う。
欲しいものなんてもうなにもない。
なにを願ったっけ。
痛みに苛まれながら壊れるのだ。

今、何を願おう。


…私が存在しなかった世界を創造することだ。


2022/08/22

(XV.悪魔)欠けル



陽に照らされた僕の内側で、反復した夢の後味は悪い。
カーテンを閉めて、僕の影を殺した。

暗がりに灯るパソコンの画面と流れるサウンドは、死した僕への弔いだ。

今日を生きられるだろうか。
明日を生きているだろうか。
陽が射すたびに僕は終わる。


また同じ夢を見る。
僕から少しずつ僕が削られて、痛みだけを知ルのだろう。

2022/08/07

THEATER


玄関のコンクリに染みた水滴は
まだ乾ききってはいない
その表面は小さな花に似ている
夏、水辺で揺れていた

駅前のコンビニで買った紅茶は
まだ飲みきっていない
この表面に書かれた成分表を
飽きることなく見ていた

浮遊する僕の心が沈むまで


暗闇を削る四角の画面に
上映された僕の人生は

色無く
音無く
つまらなく
静かに始まり静かに終えた

僕はどこにいたのだろう


コンクリの水滴が乾いて
紅茶を飲み終えたとき
冷たい床が僕の行方を憂う


遥かなる心音を殺せと

2022/07/23

「墜落」の果て

 
僕とあなたとの間には柵がありました。
とても頑丈な、見えない隔たりがありました。
本当のあなたに触れることはどうしてもできませんでした。

時が経ち、いつしか触れることは諦めました。
ようやく気付いたのです。
初めから僕はいなかった。
あなたのなかに僕はいなかったのです。


苦しみは全部嘘だった。
なにもなかったんだ、僕のなかにも。

2022/07/14

日が沈むまでに


痛みトイウナノ重圧に殺されかけてる。
ノイズは常に僕を狂わす。
僕の気配を抹消してくれないか?
今すぐ。

ニンゲンという名の腐敗の入れ物に巣食って、
惰性で生きてる。
ずれたチューニングで音を見る。
あなたを傷つけるメロディすら紡げない。
日が沈む、もうすぐ。

完成間近の音を残したまま。

2022/06/28

いつしか見た夢


いつか見た夢を
どこへ置いてきたのか
どこで諦めることを
決意したのだろう

真実の朝
探したものを手にしたとき
砂のように堕ちていく

それでも
残った儚さ握りしめて
諦めないことから始めればいい


2022/06/07

蒴果(SAKUKA)/歌詞



そばにいるだけでよかった
触れることのできない指先かすめ
雨は歌う

幻想の月華が誘う
キヨラカナ冷たさを切りつけて
泣き止まない明時の空に
罅割れた心を浸してゆく


そばにいて枷を与えてほしかった
不自由な愛でいいから
何を赦されなくても
どこにいても君影のさざ波が聞こえてる
一筋の光が真実を導くように


永遠に紡ぐ
彼方に架ける孤独を雨は憂う


2022/05/20

損壊フォント


積み上げてきた文字は醜く
ところどころが見にくく。

不安定な重なりから影が生じて
私の影を覆った。

体が文字に蝕まれていく。
すべてが私であり
私であったもの。

月の無い夜、すべてが消滅し、
ペンの中にわずか残るインクが私を弔う。 

2022/03/30

螺る。


うすぐ影が産まれる。
僕は毛布に包まり、目を閉じた。
静寂の中、産声を聞いた。
外ではまた一日が始まったのだ。


同じことの繰り返し、


僕の声がカーテンに遮られて落ちる。
言葉の残骸は、カーテンの隙間から入る薄陽によってわずかに影をつくるのだろう。


同じことの繰り返し、
同じことの繰り返し、
同じことの繰り返し、


うんざりしながら今日も眠りに就く。
部屋中に溢れた言葉で窒息する夢を見る。
「同じことの繰り返し、」に溺れて沈んだ僕の残骸に陽は届かず。

2022/03/16

みにくいアワレの箱


悲しみの、底にいた。
色付いた世界は僕をひどく憂鬱にさせた。
色の届かない箱の中で、膝とひっついて、僕は僕を哀れんだ。
傷はいつまでたっても乾かなかった。
一粒の水滴に映る輝きでさえも眩しかった。
眩しくて、目を背けた。
背けたくて憎たらしい。
憎たらしくて、悲しい。
悲しみの、箱にいた。

2022/02/14

擂り損ね(胡麻)



今すぐ
粉々になりたい。



誰かの靴底に付着して

アスファルトの片隅で土と交わり
蜘蛛の糸に絡み虫の捕食を見つめ
海の底でプランクトンの下敷きに




分身は
散り散りになる。
散り散りになる。
散り散りになる。

もう二度と生まれ変わらないように。





それなのに私は
壊れかけのまま
ここにいる。


痛みは常に私を狂わせている。
効かない鎮痛剤で誤魔化しながら
ここに。



2022/02/03

g  e a r


壊せるのなら
飲み込む
全て無かったことに出来るのなら
今すぐ
痕跡さえ
引き裂けばいい
記憶の温度は
壊して
滲む
悪者?
アメジストの破片を
今でも
黒が模られる夜へ



2022/01/30

その冷たさで


突き刺してほしい



君だけは赦さないでいて

覚えていてくれるのなら

赦さないでいて





2022/01/20

──解糸─gate───



過去が私を罵り
現在が私を捕まえた

影が千切れて剥きだしの私が佇む





扉の向こうにゆけなくとも

垣間見えた未来には
私が存在しないことに安心した




醜い花が裂く

ほどける糸のように







 

2022/01/14

選択可能



汚れきった僕を洗いに来ました。

落ちませんでした。

僕の潜在意識は覚醒せず。



乾燥機の中は暖かくて、
外に出たくはありませんでした。

ほかほかの僕。


今だけ限定、
柔軟な思考のニンゲンでいられます。




次に洗うべきは
あなたですか
セカイですか